マイナス金利で国債利払いが減った分を財源に? それを財政ファイナンスと言うのだが

ロイターが報じている情報だが、あまりにも酷い欺瞞だと思ったのでちょっとコメントしておきたい。件の記事は以下である。

金融機関には評判の悪い日銀のマイナス金利政策が、政府内で新たな財源探しの「切り札」として脚光を浴びている。マイナス金利の結果、予算計上されている利払い費が圧縮でき、その分を補正予算の財源に充てることが可能なためだ。

当たり前である。銀行、ひいては国民の預金から日銀を通じて政府に資金を吸い上げる政策がマイナス金利なのだから、国庫が潤うのは当然の話である。そもそも財務省はそれを目当てにマイナス金利という追加緩和を許したのだから。

財政ファイナンスそのものの是非は置いておいても、あまりに乱雑にばら撒かれた政治家の欺瞞には辟易する。財政ファイナンスをやりながら「財政ファイナンスではない」、移民を大歓迎しながら「移民政策はやっていない」。

あなたがたはそれほどにも自分のやっていることが後ろめたいのか? 正々堂々と自分のやっていることは正しいのだとどうして言えないのか? 自分で誇りに思えないような事柄に人生の大部分を費やすのはどういう気持ちなのか、本気で彼らに聞いてみたいものである。