Tudor Investment創業者のポール・チューダー・ジョーンズ氏がInvest Like The Bestのインタビューで、トレーダーとして成功するためにはどうすれば良いかと語っている。
大振りの一撃
ジョーンズ氏は次のように話し始めている。
ボクシングに例えてみよう。あなたには相手がいる。投資の場合は金融市場だ。
打ち合い、ジャブをかわしながら、互いを牽制し合う。そして隙を伺う。そしてたまに大きな隙が見えるだろう。その時に大振りの一撃を打てば、相手を倒せるかもしれないということだ。
大振りの一撃とは、例えば2020年のビットコイン。ノックアウトだ。2022年の2年物国債金利。ノックアウトだ。
2020年のビットコインとは、コロナ後の大規模な現金給付の資金が流れ込んだことでビットコイン価格が1万ドルから6万ドルまで上がった時のことである。

2022年の2年物国債金利とは、そのコロナ後の現金給付で世界的な物価高騰が引き起こされた2021年から2022年、中央銀行がインフレを甘く見て金利をゼロに押さえていた時、利上げは避けられないと考えた投資家によって市場で先に金利が高騰した時のことである。

大規模な緩和でビットコインのようなリスク資産が上がるのも、その後のインフレで金利が上がるのも、ジョーンズ氏のような投資家にとっては明らかだった。
ジム・ロジャーズ氏が言うところの「樽の中の魚を釣る」ような状況である。ロジャーズ氏は著名投資家のインタビュー集である『マーケットの魔術師』において次のように言っている。
私は道ばたにカネが落ちているまで待っている。私はそこへ行って、拾い上げるだけだ。
「樽の中の魚を釣る」という格言のような状況を待っているんだ。
好機を待て
ウォーレン・バフェット氏の「投資とは空振り三振のない野球のようなもの」という言葉が有名であるように、投資家にはこうした「お金が落ちている」ような状況だけにトレードするという権利が与えられている。
だが多くの人は待つことが出来ない。1年に1回あるかないかの絶好の機会だけ大きくトレードすれば、それだけで安全かつ大きなリターンを上げられるのに、多くの人は確信が持てないトレードで損失を出してしまう。
ジョーンズ氏は次のように言っている。
じっと座って待っていれば、こうした破格の投資の好機が得られる。
市場があまりに熱狂し過ぎている時、何かバランスが崩れた状態が長く続き過ぎた時、中央銀行や政府が間違ったことをやっている時、ほとんどの「大振りの一撃」はそうした状況によって生まれる。
その間の期間は、「隙」を探しながら情報を集める。常に前に進もうとするし、常に勝つために努力しているのだが、本当に重要なことができる機会というのはこうした限られたタイミングだけなのだ。
ちなみに、ジョーンズ氏は『マーケットの魔術師』において、1987年のブラックマンデーを予測した方法についても語っているので、そちらも参考にしてもらいたい。
