「欧州の債券市場」カテゴリーアーカイブ

イギリスがいち早く利上げ実行 早期インフレ撃退なるか

世界的にインフレが大きな懸念となる中、各国の中央銀行は物価高騰を抑えるための金融引き締めを渋っている。アメリカはいまだ量的緩和を終了できておらず、ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁は金融緩和を続ける構えで「マダム・インフレーション」と揶揄されている。誰もみずから株価を下落させたくないのである。

そうした中で痛みを伴ってでも早く行動し早く傷口を塞ぐために利上げを開始した国がある。イギリスである。

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物価高騰を恐れない日米欧、インフレ政策から逃げ始めたイングランド銀行

コロナ禍による景気後退で先進国のほとんどは野放図に量的緩和と現金給付を行なっている。アメリカでは既に物価高騰の初期症状が出ているが、気に留めている政治家は見られない。一方でインフレの危険性に気付いてインフレ主義から逃げ出そうとしている国がある。イギリスである。

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ECB、新型コロナウィルスで量的緩和を拡大もドイツ株暴落

ドイツ時間3月12日、ECB(欧州中央銀行)は政策決定会合を開催し、債券を市場から買い入れる量的緩和の年末までの規模を1,200億ユーロ追加すると発表した。新型コロナウィルス肺炎がヨーロッパ中に広まっていることで景気後退が懸念されているためである。感染者が1万5,000人を超えているイタリアは国土全体を封鎖しており、スペイン、フランス、ドイツでも同じ規模の流行が懸念されている。

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2019年後半以降の株式市場・ドル円の推移動向予想

株式市場とドル円については随時記事にしているが、ここで一度今後の動向について纏めておきたいと思う。

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ECB、量的緩和再開を決定、今後の相場の試金石に

9月12日、ECB(ヨーロッパ中央銀行)は金融政策決定会合を開き、既にマイナスとなっていた中銀預金金利を-0.4%から-0.5%に利下げし、量的緩和を再開することを決定した。量的緩和の規模は月額200億ユーロで、無期限の措置である。

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モンテパスキ問題に見るイタリアとドイツの軋轢

イタリアで1472年に創業された世界最古の銀行であるモンテパスキ銀行に公的資金の注入が決定された。ユーロが導入されて以来、ユーロ圏経済は不安定な状態にあり、その一番の結果はヨーロッパの銀行が抱える不良債権である。

その不良債権を多く抱えたモンテパスキは以前より破綻が指摘されていたが、ついに資金繰りが上手く行かなくなったということである。

ECB(ヨーロッパ中央銀行)の試算によれば、モンテパスキ救済には88億ユーロの資金が必要となるとされ、これはイタリアのGDPのおよそ0.5%に相当する。これがどの程度の規模かと言えば、例えば2008年の金融危機におけるバンク・オブ・アメリカの救済には当時のアメリカのGDPのおよそ0.3%に相当する公的資金が使われたから、0.5%というのは一つの銀行を救う資金としてはかなりの額である。

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ECBテーパリング(緩和縮小)でユーロ下落の理由

12月8日、ECB(ヨーロッパ中央銀行)は金融政策決定会合を開き、債券買い入れプログラム(量的緩和)の期限を2017年3月から12月まで9ヶ月延長することを決定したと同時に、月間の債券買い入れ額を800億ユーロから600億ユーロに減少することを発表した。

市場ではこれを緩和縮小(テーパリング)と判断すべきかどうか意見が分かれており、為替相場は発表の後やや荒れた。ユーロ相場は結局ユーロ安で反応しているが、買い入れ額減額にもかかわらずユーロが下落した理由について、投資家はやや戸惑っていることだろう。

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