ガンドラック氏: アメリカが利上げして株式市場に冷水を浴びせる可能性

DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏がThe Julia La Rocheにおけるインタビューで2026年のアメリカの利上げについて語っている。

イラン情勢とアメリカの金融政策

アメリカとイスラエルによるイラン攻撃で原油価格が高騰して以来、金融市場では金利に視線が集まっている。原油価格の上昇がインフレに繋がれば、Fed(連邦準備制度)の金融政策に影響を与えかねないからである。

Fedは長らく議長を務めてきたジェローム・パウエル氏がもうすぐ退任する予定であり、トランプ大統領が指名した新たな議長が利下げを行うという予定だった。

米国株の投資家はその利下げに期待してきた側面が大きい。だが、ガンドラック氏は次のように言っている。

金融業界では株式のトレーダーたちが「今年は2回の利下げがある」と言っている。わたしが言いたいのは、利下げなどないということだ。2年物国債の金利は政策金利よりも高いからだ。

原油価格上昇で金利上昇

イラン情勢で原油価格はかなり上がった。原油相場のチャートは次のようになっている。

そして、今後の政策金利の推移を織り込んで上下する2年物米国債の金利がどうなっているかと言えば、次のようになっている。

まさに原油価格に連動して動いている。金融市場は原油価格が上がればFedは金利を高く保たざるを得ないと考えているということである。

今後のアメリカの政策金利動向

ガンドラック氏は、2年物国債の金利が現在政策金利の水準である3.5%よりも高いことに注目し、次のように言っている。

次のFedの動きは利上げである可能性がある。それは2回の利下げという市場のコンセンサスから大きな転換となる。

そしてそれは、米国株にとっては更なるダメージになる可能性がある。

最終的には、果たしてイラン情勢は解決するのか、イランによるホルムズ海峡の封鎖がどうなるのかということにかかってくるだろう。

ガンドラック氏は次のように続けている。

WTIの原油が夏まで95ドルの水準を維持するなら、Fedは利上げせざるを得ないだろう。

現在、原油価格は89ドルである。ガンドラック氏の言う水準よりやや低いが、まだ高止まりしたままだ。

イラン情勢を厳密に予想することは難しいが、筆者には1つ考えていることがある。

原油価格が高止まりしたままアメリカが11月の中間選挙に突入すれば、インフレとアメリカのためにならない戦争を懸念した有権者によってトランプ大統領と共和党が大敗する可能性が高いということである、

もしイランがそのことに気づいていたとすれば、ホルムズ海峡は今後どうなるだろうか? この観点は極めて重要だと個人的には考えている。