アメリカ、イギリスで新型コロナ流行ピーク宣言 欧米の先進国はほぼピークへ

新型コロナウィルスの世界的流行で欧米各国が次々に流行ピークに達しているが、ついにアメリカとイギリスでもピーク宣言が行われた。世界各地で徐々に都市ロックダウンの解除が開始されてゆくだろう。

トランプ大統領のピーク宣言

欧米での新型ウィルスの流行はまずイタリアから始まり、その後ドイツやフランスなど周辺諸国に飛び火し、その後アメリカにも到達しているが、アメリカではついにトランプ大統領がピーク到達の宣言を行なった。

トランプ大統領は「戦いはまだ続いているが、データによれば新規感染は全国的にピークに達した」と述べ、経済再開のためのプランを木曜日に発表する方針を示した。アメリカでの感染者数の推移(これまでの累計、増加数、増加率)は次のようになっている。

  • 4月6日: 362,952人 (+29,359 +8.8%)
  • 4月7日: 393,464人 (+30,512 +8.4%)
  • 4月8日: 425,746人 (+32,178 +8.2%)
  • 4月9日: 459,989人 (+34,243 +8.0%)
  • 4月10日: 493,567人 (+33,578 +7.3%)
  • 4月11日: 525,436人 (+31,869 +6.5%)
  • 4月12日: 553,493人 (+28,057 +5.3%)
  • 4月13日: 578,178人 (+24,685 +4.5%)
  • 4月14日: 604,165人 (+25,987 +4.4%)
  • 4月15日: 633,630人 (+29,465 +4.8%)

これまでに説明しているように、感染者数のデータはまず増加率が減少を始め、次に増加数が減少し、最後に1日の回復者数が増加数を上回ってピークを迎える。

疾病防止管理センター(CDC)のセンター長を務めるロバート・レッドフィールド氏も「国内で19か20の州については流行は今やかなり限られていると言える。したがってこれらの州については知事が良いと判断するなら、ロックダウン解除に向けて彼らを支援する準備がある」と述べ、トランプ大統領の目指す5月1日の経済再開に向けて部分的な支持を表明している。再開計画の詳細は米国時間で木曜日に発表されるだろう。

イギリスでもピーク到達

また、イギリスでも主席医務官のクリス・ウィッティ氏が新型コロナウィルス流行は「全般的に恐らくピークに達していると考えている」との見解を表明した。イギリスでの感染者数の推移は次のようになっている。

  • 4月6日: 53,624人 (+4,143 +8.4%)
  • 4月7日: 57,512人 (+3,888 +7.3%)
  • 4月8日: 63,377人 (+5,865 +10%)
  • 4月9日: 68,052人 (+4,675 +7.4%)
  • 4月10日: 73,758人 (+5,706 +8.4%)
  • 4月11日: 78,991人 (+5,233 +7.1%)
  • 4月12日: 84,279人 (+5,288 +6.7%)
  • 4月13日: 88,621人 (+4,342 +5.2%)
  • 4月14日: 93,873人 (+5,252 +5.9%)
  • 4月15日: 98,476人 (+4,597 +4.9%)

ウィッティ氏は「ピークを完全に越えたと自信を持って言える段階には達しておらず、次のステップを考えるのは時期尚早だ」とも述べている。流行状況はアメリカより数日分状況が遅いくらいだろうか。その分イギリスの方が慎重姿勢である。

また、イギリスではジョンソン首相が新型コロナウィルスに感染して集中治療室に送られるなど重症化していたが、回復している。イギリスでも増加数のピークに確かに達していることは間違いなく、あと何日かでロックダウン解除が検討され始めるだろう。

結論

アメリカとイギリスは欧米では回復が遅い方であり、この2国のピーク宣言をもって欧米の先進国はほぼピークに達したと言えるだろう。ヨーロッパでもオーストリアとチェコなどはロックダウンの段階的解除を既に決定しており、今後経済が徐々に再開していくことになる。

株式市場はそれを既に織り込み始めており、金融市場の中心地である米国市場のチャートは以下のようになっている。

一方で実体経済のエネルギー消費量を反映する原油価格はまだそれを織り込んでいない。

このギャップに関する考察は昨日の2つの記事に書いているのでそちらを参考にしてほしい。各金融市場はこれからのロックダウン解除をそれぞれのやり方で織り込んでゆくはずである。