「経済統計」カテゴリーアーカイブ

ソロスファンド: 景気後退はまだ来ない

引き続き、ジョージ・ソロス氏のSoros Fund ManagementのCEOを務めるドーン・フィッツパトリック女史のBloombergによるインタビューである。今回はインフレと景気後退について彼女が興味深いことを語っている部分を取り上げたい。

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現金給付の弾切れで急減速するアメリカ経済、2022年第1四半期GDP

2022年1-3月期のアメリカGDP統計が発表された。実質経済成長率は3.6%の成長(前年同期比、以下同じ)と前期の5.5%から急減速した。株価が不安定になるなかで、実体経済が失速する様子が数字に出ている。

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5倍に高騰しているヨーロッパの天然ガス価格とインフレ危機

アメリカのインフレは世界の株式市場にも影響を与えることもあり、投資家の間では広く認知されているが、実際に消費者への打撃がより深刻なのはヨーロッパにおける物価高騰だと言えるだろう。今回はそのことについて書いてみたい。

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金融引き締めはインフレ率より先に株価を退治してしまうだろう

最新のケース・シラー住宅価格指数によれば、アメリカの1月の住宅価格は前年同月比で19.2%の上昇となり、12月の18.9%から僅かに加速した。

これは当然時間差で家賃にも波及するため、アメリカの消費者がインフレに苦しむ様子が見て取れる。そしてこの時間差ということが今回の記事のテーマである。住宅価格から派生して金融引き締めが株価にどういう影響を及ぼすかについて論じたい。

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アメリカの消費者はインフレで貯金を削ってものを買い漁っている

アメリカの物価高騰が止まらない。最新のインフレ率は7.9%だが、これは2月のデータなのでウクライナ危機による物価上昇分を含んでいない。

インフレの中、アメリカの消費者はどう行動しているのだろうか? それを分析するために有用な統計の1つが貯蓄率である。

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12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る

これまでは逐次報じることはしていなかったが、インフレの世界で気にしなければならない経済データといえば住宅価格だろう。12月分のケース・シラー米国住宅価格指数が発表され、前年同月比で18.8%の上昇となった。

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