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下記は以前紹介した銘柄の現状確認である。

  • ユーロドル

ECB緩和発表後の高値1.366から下落し1.355付近で推移している。会合後の記事で書いた通り、長期的には1.30に向けて下落してゆくと想定しているが、ECBが実際に資金供給を行うのは9月と12月であり、この緩和は発表から実行までに多少間がある。

短期的な押し下げ要因としては投機筋の売りと不胎化の停止(これまで行われていた資金吸収が停止された)があるのだろうが、9月までに押し目が一切ないとも想定しがたく、投資家はやや余力を残した状態で売りを継続するのが良いと思われる。

紹介記事の時点から10%程度上昇、現在€18.26付近で推移している。欧州議会選挙の後、スペイン政府がどの国よりも先に雇用創出に動いたため、欧州のなかでもスペインの大手建設会社であるこの銘柄がまず買われたようだ。欧州の政治動向とともに引き続き注目したい。

株価はついに600円台まで上昇したが、 投資銀行の空売り残高は16日付けのデータで変化がなく、ゴールドマンが4.51%、ドイツ銀行が1.47%、合計5.98%である。長期保有用のポジションと踏み上げ用のポジションを分けて考え、売り方の動きに合わせて後者の金額を調節してゆくのが妥当かと思われる。データの開示されていない直近2日も売り方の買い戻しらしい動きは見受けられず、現在のところ後者のポジションを減らす理由は見当たらない。

2-2.2香港ドルのレンジで1ヶ月以上推移してきたが、昨日より頭一つ飛び抜け、今日は2.24香港ドルで引けた。長期投資銘柄であるから短期的な値動きにはあまり意味がないが、重要であるのは、日本の原発の再稼働が進展せず、ウラン先物価格がここ数ヶ月で20%も下落するなかで、CNNCが値を落としていないことである。他の国のウラン関連会社は軒並み値を下げている。引き続き、日本とフランスの原発事情に注意しながらホールドである。

その他では、消費増税後の物価上昇が確認されつつあるにもかかわらず、日本国債は驚くべきほど安定している。早ければ年末、遅くとも来年半ばには、緩和縮小に関連した発言が黒田総裁から出てくるはずであり、その後の動きは緩和縮小時の米国債の動きと同じく、投機筋の空売りを逃れられないと思われる。こちらも引き続き注目したい。