ガンドラック氏、バイデン氏が来年の大統領選挙に出馬しないと予想

DoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が自社企画のインタビューで、来年のアメリカ大統領選挙について大胆な予想をしている。

2024年のガンドラック氏の予想

もう年末が近い。もうすぐ12月である。そこでガンドラック氏は司会者に、2024年について何か予想してくれと頼まれている。

ガンドラック氏はこう答えている。

バイロン・ウィーンが同じことをやっていた。毎年の10個の予想だったか12個だったか? 10個だったように思う。

ウィーン氏は毎年円卓会議を開き、その年についての10の予想を行なうことで有名な金融家だった。何故過去形かと言えば、今年の10月25日に逝去したからである。スコット・マイナード氏といい、金融界の有名人がどんどん亡くなってゆく。

ガンドラック氏はこう続けている。

彼はそれについて「ほとんどの人が30%以下の確率を見積もっていることについて、確率が50%と主張する」ことだと言っていた。つまり、彼はとんでもない予想をするのではなくて、人々が多少驚くだろうことを予想していた。

なのでガンドラック氏も同じことをやってみようということだろう。

2024年アメリカ大統領選挙

そこで、ガンドラック氏はこう言っている。

大統領選挙の構図は「トランプ対バイデン」とはまったく異なるものになるだろうと予想し続けている。

これはなかなか意外ではないか。共和党と民主党の状況を見ると、候補者はトランプ氏とバイデン氏でほぼ決まっているように見える。

共和党の方はフロリダ州知事のロン・デサンティス氏が立候補しているが、トランプ氏の人気に抗うことができず失速している。トランプ氏は争う対立候補がいないとして討論にさえ参加していない状況である。

一方の民主党は、バイデン氏が出馬の姿勢を示す限りそのままバイデン氏で行きそうだ。必ずしもバイデン氏が支持されているということでもないのだが、ヒラリー・クリントン氏がより人気のあったバーニー・サンダース氏を蹴落として民主党から出馬したときのように、民主党の大統領候補は一般国民の支持率では決まらない。

だからトランプ氏とバイデン氏になるならない以前に、他の候補が見えてこないのである。

ガンドラック氏の大統領選挙予想

そこでガンドラック氏はこう主張する。

大統領候補が3人になるかもしれない。現状でははっきりとした見通しではないが、ロバート・F・ケネディ・ジュニアや他の無所属候補者もいる。

ケネディ氏はアメリカ大統領だったジョン・F・ケネディ氏の甥である。彼は元々民主党の候補者として立候補しようとしていたが、後に無所属で出馬すると表明した。

元々民主党の候補でありながらコロナワクチンに反対し暗号通貨を支持するなど異色の政治家で、バイデン氏よりもむしろトランプ氏から票を奪うとの見方もあり、大統領選挙への影響が注目されている。

だが無所属の候補は2人の票を奪うことはあっても、「トランプ対バイデン」の構図を変えることはないはずだ。

そこでガンドラック氏は更に驚きの予想をする。彼は次のように言っている。

それにジョー・バイデンは出馬しないと強く信じている。戦争を2つ引き起こし、原油の備蓄を空にし、彼の予想はほとんどすべて実現しなかったのだから、出馬が可能だとは思えない。

トランプ氏がよく主張しているように、バイデン氏ではなく自分がもし大統領だったならばウクライナやパレスチナで戦争が起きなかっただろうというのは、あながち間違った話ではない。

何故ならば、例えばバイデン氏は以下の記事で述べたように、ウクライナ戦争勃発直前にロシアの侵攻を促すような発言をしているからである。彼の発言は間違いなくロシアの決定に影響を及ぼした。

そしてハマス・イスラエル戦争の直前には、ハマスの後ろ盾であるイランの銀行口座凍結を解除し、イランの資金繰りを助けている。

バイデン大統領とインフレ

そして何より、バイデン氏の最悪の政策と言えば現金給付による物価高騰である。

バイデン氏はインフレは自分の就任前からあったと主張したが、ガンドラック氏は単に事実と異なる彼の発言を痛烈に批判していた。

アメリカのインフレは2021年のバイデン氏の就任後、2022年のウクライナ戦争の始まる前までに発生している。原因はコロナ後に経済が既に回復していた状況でバイデン政権が行なった現金給付である。

2021年のバイデン氏の政策についてガンドラック氏はこう述べている。

2021年に彼が大統領になった時、バイデン政権の政策はわたしが子供の頃、1970年代に行われていた政策に似ていると感じた。それはロナルド・レーガンの当選という結果を生んだ。

ガンドラック氏が言っているのは当然ながら1970年代の物価高騰である。

それはジミー・カーター大統領が財政出動と金融緩和を行なったことによって引き起こされた。カーター氏はそれに自分で後始末を付けるべくポール・ボルカー議長にインフレ退治をやらせたが、次の大統領選挙でレーガン氏に負けている。

バイデン氏はインフレの後始末を自分ではやらないだろうが、ガンドラック氏にはバイデン氏とカーター氏が被って見えるらしい。ガンドラック氏は次のように言っている。

にもかかわらずバイデン大統領はすべてが過去最高に良い状態だと主張している。そして支持率を見れば、人々はそれを信じていない。

だがどうだろう。筆者もバイデン氏でなければウクライナもパレスチナも起こらなかったということには同意する。

しかしアメリカ民主党の支持者や政治家が、他国をアメリカの戦場にすることを気に病むようには思えないのである。