「ジョージ・ソロス」タグアーカイブ

ジョージ・ソロス氏がこのタイミングで現役復帰した意味

ジョージ・ソロス氏がトレーディングルームに戻っているらしい。

1992年のポンド危機におけるポンド空売りなどで知られるグローバルマクロ投資の第一人者は、最近ではヘッジファンドの第一線を退いて日々のトレーディングを部下に任せ、本人は政治活動に重点を置いていた。自分と意見の違う人間には自分の資金を任せてはいられないソロス氏の気性からして、投資を担当する部下たちとは常に投資方針を共有していたのだろうが、それでも彼が直接トレードする機会はほとんどなかったという。

しかしWSJの報道(原文英語)によれば、今年に入ってソロス氏がオフィスを訪れる回数が増え、実際にいくつかの大型の投資案件を自分で指揮したという。これは何を意味するのか?

続きを読む ジョージ・ソロス氏がこのタイミングで現役復帰した意味

ジョージ・ソロス氏が金と金鉱株買い、米国株の空売り継続

2016年1-3月期のForm 13Fが公開され、機関投資家のポートフォリオが公開された。Form 13Fでは米国株の買い持ちしか公開されないため、空売りが重要な最近の相場ではポートフォリオの全貌を掴むことが難しかったが、今回公開されたジョージ・ソロス氏のポジションはなかなか示唆に富んでいる。

続きを読む ジョージ・ソロス氏が金と金鉱株買い、米国株の空売り継続

ジョージ・ソロス氏が中国の不動産バブル崩壊を説明する

著名ファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏がニューヨークのイベントで中国の不動産バブルについて話したようである。Bloomberg(原文英語)が伝えている。

ソロス氏と言えば、2016年1月にダボスで「中国経済のハードランディングは実質的に不可避」と述べて中国政府を激怒させていたが、気にも留めていないのだろう。

利害関係に縛られた政治家や企業家とは違い、市場だけを相手にすればいい投資家は言論の自由を謳歌している。ソロス氏の議論を順に見てゆこう。

続きを読む ジョージ・ソロス氏が中国の不動産バブル崩壊を説明する

2016年半ば、著名ヘッジファンドマネージャーらの相場予想を採点する

2016年も半ばに差し掛かっているが、この辺りで著名ファンドマネージャーたちの2016年相場見通しを振り返り、どれだけ当たっているかを採点してみようと思う。

ここでも随時取り上げてきた通り、年末から年始に掛けて、様々な著名投資家が2016年の金融市場を占っていたわけだが、その後の相場の推移はどうなっただろうか? ジョージ・ソロス氏やジム・ロジャーズ氏など、著名人の予想の結果を見てゆきたい。

続きを読む 2016年半ば、著名ヘッジファンドマネージャーらの相場予想を採点する

ジョージ・ソロス氏: アメリカ経済は減速する、利上げは失敗する、マイナス金利は効かない

2016年1月のダボス会議でのジョージ・ソロス氏のインタビューについては既に報じているが、過去の記事に取り上げなかった部分で今後の世界経済の見通しを占うために重要だと思う箇所があったので、再度取り上げたい。以下は1月の記事である。

現在、金融市場は分岐点にいる。世界同時株安の後、米国株は持ち直し、中国バブル崩壊への市場の懸念も後退した。アメリカのインフレ率はエネルギー価格を除けば上昇している。このまますべてが上手く行くのだろうか? 利上げは順調に進むのだろうか? 投資家は判断を下さなければならないが、ソロス氏のアメリカ経済に対する見通しは非常に悲観的である。

続きを読む ジョージ・ソロス氏: アメリカ経済は減速する、利上げは失敗する、マイナス金利は効かない

ジョージ・ソロス氏の再帰理論で2016年のアメリカ経済の見通しを語る

2016年の世界経済については様々議論してきたが、今回は著名ファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏の再帰理論を使って米国経済の現状を分析してみたいと思う。

続きを読む ジョージ・ソロス氏の再帰理論で2016年のアメリカ経済の見通しを語る

Form 13F: ジョージ・ソロス氏が米国株をショート、原油関連株を買い下がりか

毎四半期恒例のことだが、2015年末の機関投資家の買い持ちのポジションが公開されたので、いつも通り取り上げたい。周知の通り2015年8月から世界中の金融市場が荒れており、多くのファンドマネージャーが損失を出しているなかで、興味深いトレードをしている人物は少なかったのだが、やはり今回はジョージ・ソロス氏に注目せざるを得ないだろう。

2016年1月に報じた通り、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム(通称ダボス会議)にて、ソロス氏は中国バブルは既に崩壊していると発言し、米国株とアジアの通貨を空売りしていることを公表した。

続きを読む Form 13F: ジョージ・ソロス氏が米国株をショート、原油関連株を買い下がりか

ソロス氏発言への中国政府の馬鹿げた過剰反応に見る中国経済の実体

世界経済フォーラム(通称ダボス会議)での発言のために、著名ヘッジファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏が無用なトラブルに巻き込まれている。同業者として同情するばかりである。

ソロス氏は2016年1月に開かれたダボス会議でブルームバーグによるインタビューに答え、中国経済のバブルは既に崩壊しており、自分はアジアの通貨を空売りしていると発言した。詳細は以下の記事で取り上げている。

この発言に対して、中国政府は国営放送の新華社や中国共産党の機関紙などに怒涛の反論記事を載せており、それがWall Street JournalやFinantial Timesなどに取り上げられ、英語圏でもちょっとした話題になっている。

続きを読む ソロス氏発言への中国政府の馬鹿げた過剰反応に見る中国経済の実体

ジョージ・ソロス氏: 2016年世界同時株安の原因は中国、中国経済のバブルは既に崩壊している

スイスのダボスで世界経済フォーラム(通称ダボス会議)が開催されるなか、著名ヘッジファンドマネージャーのジョージ・ソロス氏がBloombergのインタビュー(英語)に答えているので、重要な部分を翻訳したい。

続きを読む ジョージ・ソロス氏: 2016年世界同時株安の原因は中国、中国経済のバブルは既に崩壊している

ジョージ・ソロス氏: ギリシャ経済はユーロ圏にいる限り決して回復しない

引き続き、ドイツの週刊ビジネス誌Wirtschaftsによるジョージ・ソロス氏のインタビュー(原文ドイツ語)の翻訳である。今回はギリシャ問題の先行きについてである。

続きを読む ジョージ・ソロス氏: ギリシャ経済はユーロ圏にいる限り決して回復しない