[動画] ジョージ・ソロスがジム・ロジャーズを語る

面白い動画を見つけたので挙げておく。ジョージ・ソロス氏が中国におけるインタビューで、かつてクォンタム・ファンドを一緒に運営したジム・ロジャーズ氏について語っている。

ジム・ロジャーズ氏に関する話題は6:47から見られる。ソロス氏のコメントを以下に翻訳して引用したい。

「ジム・ロジャーズは私のもとで働いていた。彼は事実、素晴らしい証券アナリストだった。仕事が驚くほどに早く、8人分の仕事を1人で行った。だからわれわれのパートナーシップは当初、非常に上手く行った。しかし彼は、別のもう7人が彼の隣で働くことを拒否したので、われわれは袂を分かつしかなかった。その後、彼がそれほど偉大な投資家になったとは思わないが、しかし彼は非常に優れたアナリストだ。投資手法も私のものに似ている」

「偉大な投資家ではないが優れたアナリスト」という表現は、かなり的を射ているのではないかと思う。何が上がるかは知っているが、いつ上がるかは知らないという意味である。

ロジャーズ氏の尊敬すべき点は、彼は自分が優れたトレーダーではないことをよく知っており、投資のタイミングがある程度外れても良いように、十二分に割安だと判断するまでは動かないということである。著名投資家のインタビュー集であるマーケットの魔術師に次のようなコメントが載っている。

「私は道ばたにカネが落ちているまで待っている。私はただそこへ行って、拾い上げるだけだ。それまで何もしない。(中略)「樽の中の魚を釣る」という格言のような状況を待っているんだ」

そう、市場には「お金が落ちている」という状況がある。投資家は「市場に参加をしない」ということができるのだから、そういう状況でなければ投資をすべきではない。例えば、量的緩和相場の初期に株式に全力で賭けていた人がいたとして、量的緩和の終わり頃にも同じポジションを取っているとすれば、何かがおかしいと気付くべきだ。相場の初期には確かにお金が落ちていたのだが、状況が変わり、投資のリスクが高くなったとしても、多くの投資家はそれまでの上げ相場に慣れてしまい、適切な方針転換ができないのである。

投資は難しく厳密な数学理論のようなものではなく、むしろ精神論や職人芸であると考えている。投資判断は、数学者でなくとも分かるような、常識的判断に還元できるものなのだが、この判断を、継続的に、相場が暴落している時にも出来る人は、世界にもそれほど多くないのである。