「政治と文化」カテゴリーアーカイブ

ドナルド・トランプ氏: 中銀は政権のために低金利で株価バブルを維持している

共和党の大統領選候補ドナルド・トランプ氏がCNBCのインタビュー(原文英語)にてアメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)を攻撃している。

続きを読む ドナルド・トランプ氏: 中銀は政権のために低金利で株価バブルを維持している

大勢のイギリス保守党支持者が3ポンド払って労働党党首選で極左のコービン氏に投票、再選出へ

イギリス労働党の党首選が非常に面白い事態となっている。タイトルの通りなのだが、順を追って説明しよう。

先ず、イギリス労働党の現党首ジェレミー・コービン氏は2015年6月6日の党首選で労働党党首に選ばれた政治家である。コービン氏はカール・マルクスへの共感を表し、大学無償化、鉄道国有化、公営住宅建設などの社会主義的政策を全面に押し出しながら緊縮財政に反対するという無謀な経済政策から当初は泡沫候補として扱われていたが、蓋を開けてみればコービン氏は約6割もの支持を集めて労働党党首に選出された。

この結果には労働党の政治家を始め多くの人が驚いたものだが、コービン氏がこれほどの圧勝であったのには理由がある。笑ってしまうのだが、その理由の一つが「労働党員のふりをして党首選に投票した保守党の支持者」なのである。

続きを読む 大勢のイギリス保守党支持者が3ポンド払って労働党党首選で極左のコービン氏に投票、再選出へ

ソロス vs イスラエル: イェルサレム・ポストがジョージ・ソロス氏の政治活動を痛烈批判

著名投資家ジョージ・ソロス氏の主宰するオープンソサエティ財団のメールがハッキングにより流出したようであり、そのメールの内容についてイスラエル最大の英字新聞イェルサレム・ポストがコメント(原文英語)している。ユダヤ系のソロス氏がイスラエルの新聞に批判される面白い展開になっているので紹介したい。

続きを読む ソロス vs イスラエル: イェルサレム・ポストがジョージ・ソロス氏の政治活動を痛烈批判

ドナルド・トランプ氏は本当はアメリカが嫌いなのではないか?

ドナルド・トランプ氏の発言がまた物議を醸している。彼はここのところオバマ大統領とヒラリー・クリントン氏をISIS(イスラム国)の創始者だと呼び続けており、周囲の反論に対しても「自分はただ真実を言うだけだ」と取り付く島もない。

続きを読む ドナルド・トランプ氏は本当はアメリカが嫌いなのではないか?

ドナルド・トランプ氏: 米国株は巨大なバブル、利上げは株価を崩壊させる

まるで本職のアナリストのような発言だが、これは2016年のアメリカ大統領選候補、ドナルド・トランプ氏の株式市場に対する見解である。CNBC(原文英語)が報じた。

続きを読む ドナルド・トランプ氏: 米国株は巨大なバブル、利上げは株価を崩壊させる

娘のイヴァンカ・トランプ氏: 父は肌の色や性別で人を差別しない

7月19日の共和党大会でドナルド・トランプ氏が正式に共和党の大統領候補として指名され、その後の世論調査ではトランプ氏の支持がヒラリー・クリントン氏の支持を上回るなど、2016年アメリカ大統領選は佳境に達している。

今回の大統領選で大きな論点となることの一つは、トランプ氏の過激な発言だろう。しかし長女のイヴァンカ・トランプ氏は、この記事のタイトルにあるように、一般的なトランプ氏のイメージとは相容れない見方でトランプ氏を見ている。

タイトルの発言は共和党大会でイヴァンカ氏が行ったスピーチのなかに現れたものである。今回の記事ではこの発言の真意と、トランプ氏の選挙戦略における娘イヴァンカ氏の立ち位置について説明してゆきたい。

続きを読む 娘のイヴァンカ・トランプ氏: 父は肌の色や性別で人を差別しない

ヨーロッパ移民問題: ドイツ南部で更に2件の移民による殺傷事件、ニースを含め2週間で5件

つい先日もミュンヘンにおけるイラン人の銃乱射事件について報じたばかりであるが、ほとんど時間が経たない間にまた2件の移民関連の殺人事件を報じなければならない。

続きを読む ヨーロッパ移民問題: ドイツ南部で更に2件の移民による殺傷事件、ニースを含め2週間で5件

ヨーロッパ移民問題: 止まらない大量殺人と性的暴行、今度はミュンヘンでイラン人が銃乱射

先週にはフランスのニースで大量殺人、つい数日前にはドイツ南部のヴュルツブルクでアフガニスタン人の難民の少年が列車内で斧を振り回し、複数名に重症を負わせたところであるというのに、今度はミュンヘンで銃乱射事件である。

7月22日、ドイツのミュンヘン北部にあるマクドナルドで、18歳のイラン人の男性が銃を乱射し、14歳の若者を含む9人が死亡、27人が負傷した(毎日)。証言によれば、「店内で食べていた子供たちの顔に向けて発砲した。子供たちは逃げることもできなかった」(毎日)そうである。

続きを読む ヨーロッパ移民問題: 止まらない大量殺人と性的暴行、今度はミュンヘンでイラン人が銃乱射

ソフトバンクのARM買収は日本がイギリス人に的確に恩を売った稀有な外交例

7月18日、ソフトバンクグループはイギリスのケンブリッジに本社を置く半導体設計企業、ARMホールディングス (LON:ARM; Google Finance)を買収すると発表した。当日のロンドン市場でARM株は41.32%上昇している。

イギリス政府はこの買収に好意的であり、EU離脱を決定した国民投票後に新たに就任したハモンド財務相は「国民投票からわずか3週間で、英国が国際投資家にとって全く魅力を失っていないことを示した」(ロイター)としてソフトバンクによる買収を歓迎した。

今回の記事で主に話したいのは、イギリスがEU離脱を決定した直後というタイミングでイギリス企業の大型買収に踏み切ったことの外交的意味である。

続きを読む ソフトバンクのARM買収は日本がイギリス人に的確に恩を売った稀有な外交例

仏ニースでチュニジア国籍のテロリストが花火見物客84人をトラックで轢いて殺害

7月14日、フランスのニースで革命記念日に花火を見物に集まっていた群衆に向かって大型トラックが突っ込み、少なくとも84人が死亡、他にも重症を含む202人の負傷者が出たとされている。

トラックを運転していたチュニジア国籍のモハメド・ラフエジブフレル容疑者は群衆のいる遊歩道を蛇行運転した後、警官に射殺された。容疑者はそれまでにも脅迫や窃盗などの容疑でフランス警察には知られており、今年には暴力事件で執行猶予付き有罪判決を受けていたという(CNN)。

ヨーロッパはもはや花火見物も安全に出来ない状態である。また、日本では現在京都の祇園祭に多くの観光客が集まっており、京都府警はテロへの警戒を強めているという(産経)。

続きを読む 仏ニースでチュニジア国籍のテロリストが花火見物客84人をトラックで轢いて殺害