4月FOMC会合結果速報: 利上げ見送り、声明文はプロの仕事ではない

4月26日から27日に米国のFed(連邦準備制度)は金融政策決定会合であるFOMC会合を開催し、金融政策の維持、利上げの見送りを決定した。決定は満場一致ではなく、前回同様カンザスシティ連銀総裁のジョージ総裁が0.25%の利上げを主張した。

同時に発表された声明文の内容はいたって平易であり、差し障りの無い内容であるが、一応前回から変更された箇所を見てゆこう。

先ず、「経済活動は穏やかなペースで拡大している」との表現が、「経済活動は減速したように見受けられるが、労働市場は更に改善した」との表現に置き換えられた。減速というのはGDPデータなどを考慮したのだろう。もうすぐ今年の第1四半期のものも公表されるので、そちらもいつも通り分析するつもりである。

もう一つは、世界同時株安に配慮したコメントが無くなっている。「世界経済と金融市場の動向は引き続きリスクとなっている」との表現が削除された。米国株は史上最高値付近まで反発したのだから当然である。これも最近の記事で扱っている。

目立った変更はこれだけである。つまり、「GDPが減速し、株式市場は反発しました」以上のことは何も言っていない。誰でも書けるただの感想文である。一国の中央銀行を任されている人間の仕事とは正直思えないが、その辺りが限界なのだろう。ジム・ロジャーズ氏の口癖である「彼らはただの官僚や学者であり、何も分かっていない」が思い出される。

金融市場はほとんど反応していない。取り立てて言うことはないが、一応記事として取り上げておく。Fedは利上げを試み、そして失敗する。予定調和である。以下に著名投資家らの利上げへの意見を挙げておく。