カテゴリー別アーカイブ: 欧州の株式市場

フランス大統領選挙結果速報: マクロン氏が史上最年少の仏大統領へ

5月7日に行われたフランス大統領選挙の決選投票の初期の開票結果が発表され、親EU、親グローバリズムのエマニュエル・マクロン氏の当選が確実となったことが分かった。Guardian(原文英語)などが報じている。

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トランプ政権: ドイツは「酷く安い」ユーロを利用して他のEU諸国から搾取している

トランプ大統領が貿易摩擦を解消するために創設した国家通商会議のトップであり、対中強硬派として知られるナヴァロ氏が、ユーロ圏におけるドイツの利権を批判している。Financial Times(原文英語)が伝えている。

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ユーロ圏がドイツの植民地だと一目で分かる各加盟国の貿易収支比較

ユーロ圏は崩壊寸前である。2010年には欧州債務危機が起こり、南欧諸国の財政は破綻の危機に瀕した。ユーロ圏の失業率はいまだ10%近い水準であり、イタリアやフランスにはユーロ圏やEUからの離脱の兆候が見られる。

しかし何故ユーロ圏はこれほどに混乱しているのか? 移民問題などの理由もあるが、経済的な混乱の原因は、一つの経済指標を調べれば非常に端的に理解できる。それはユーロ加盟国の貿易収支である。

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モンテパスキ問題に見るイタリアとドイツの軋轢

イタリアで1472年に創業された世界最古の銀行であるモンテパスキ銀行に公的資金の注入が決定された。ユーロが導入されて以来、ユーロ圏経済は不安定な状態にあり、その一番の結果はヨーロッパの銀行が抱える不良債権である。

その不良債権を多く抱えたモンテパスキは以前より破綻が指摘されていたが、ついに資金繰りが上手く行かなくなったということである。

ECB(ヨーロッパ中央銀行)の試算によれば、モンテパスキ救済には88億ユーロの資金が必要となるとされ、これはイタリアのGDPのおよそ0.5%に相当する。これがどの程度の規模かと言えば、例えば2008年の金融危機におけるバンク・オブ・アメリカの救済には当時のアメリカのGDPのおよそ0.3%に相当する公的資金が使われたから、0.5%というのは一つの銀行を救う資金としてはかなりの額である。

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トランプ氏勝利後の世界の金融市場チャート一覧

アメリカ大統領選挙でトランプ氏が当選してから世界の金融市場は大きく変化した。アメリカの政治的転換の影響を受けて、株価も金利も為替も目覚ましい動きをしている。

トランプ政権の経済政策についてはまだ詳細が明らかになっているわけではないが、投資家にとって現状の市場の反応を幅広く把握しておくことは重要だろう。よって一度、米国株や金利、ドルの動きなどの基本的なところから、メキシコなど新興国の為替、ヨーロッパや中国の市場まで、一度包括的に取り上げてみたい。

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EUが緊縮財政規定違反でスペインとポルトガルに制裁勧告

そのようなことをしているからEUはイギリスに逃げられるのだ。もはや冗談のようである。

ロイターによれば、欧州委員会は7月7日、スペインとポルトガルの財政赤字の額が過剰であるとして、GDP比0.2%程度の罰金などを含む制裁を検討する手続きを開始した。EUは加盟国に対して財政赤字をGDP比の3%に抑える義務を課しており、スペインとポルトガルは2009年以降、過剰財政赤字の是正手続き対象国となっている。

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イギリスが法人税を15%未満に減税する方針を発表、EUは懸念を表明し内政干渉

引き続きBrexit後のイギリス法人税関連である。

国民投票でイギリスのEU離脱が決定したことを受け、イギリスのオズボーン財務相は法人税を15%未満にする方針を発表した。Financial Times(原文英語)が報じている。現在イギリスの法人税率は20%だが、この減税が実現すればアイルランドの12.5%や、同程度の税率を提供するスイス(州によって異なる)などと並ぶ低税率国となることになる。

EU離脱を決定し、EUの押し付ける緊縮財政から開放されたイギリスは、より競争力のある法人税で企業を誘致することが可能となる。これはBrexitによりEU市場へのアクセスを失うことでイギリスの法人が他のEU加盟国に移転する可能性に対する対抗策でもある。

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南海泡沫事件: バブル経済の語源となった近世イギリスの株式バブルを振り返る

日本の個人投資家で南海泡沫事件を知っている人はどれくらい居るだろうか。金融関係者には常識だが、個人投資家の間ではどうだろう。名前くらいは聞いたことがあるかもしれないが、それがどのような金融バブルであったかを把握している人はあまりいないのではないか。

そこで今回の記事では、この歴史的な株式バブルとその崩壊について、順を追って説明してみたい。南海泡沫事件の面白いところは、同じ種類のバブルが形を変えて実際に現代でも繰り返されているということである。

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3月の米国FOMCは利上げなし、結果発表後の世界の金融市場チャートを見る

3月15日から16日まで行われた米国FOMCの金融政策決定会合では、政策金利の維持が決定された。決定は満場一致ではなく、カンザスシティ連銀総裁のジョージ氏が0.25%の利上げを主張したが否決された。ジョージ氏はタカ派で知られる。

発表された声明は下記の記事で取り上げた1月のものとあまり変わっていないが、原油価格や株式市場が反発したにもかかわらず、「世界経済と金融市場の動向は引き続きリスクとなっている」との表現を記載し、1月に引き続き市場への配慮を示した。

現在の市場の回復を考えれば、個人的にはFed(連邦準備制度)はもっとタカ派になって良いと考えていたので、その予測からすれば今回の発表はハト派ということになるだろうか。市場もそのように受け取ったようであり、ドルが下落、金価格などが上昇している。順にチャートを見てゆこう。

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ECBが利下げ、量的緩和拡大: 追加緩和後の世界の金融市場のチャート

3月10日、ECB(欧州中央銀行)は政策決定会合を行い、マイナス金利の更なる利下げと量的緩和拡大の追加緩和を発表した。市場予想も上回る満額回答の緩和プランだったのだが、市場の反応はユーロが反発、欧州株は下落というネガティブな結果であった。

2015年後半からの世界同時株安以降、中央銀行の存在感はほとんど市場に無視されており、今回の結果は驚くほどではないが、量的緩和の拡大という明らかな追加緩和が市場に無視されたという事実は、やはり相場の重要な転換点を暗示しているのだろう。

本稿では今回の追加緩和の詳細とその後の市場の動きを俯瞰したうえで、それらが2016年の相場に対して持つ意味を考えてゆきたい。

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