ゼレンスキー氏、イギリス国防相の「うちはアマゾンではない」発言に同調した自国の大使を解任

ウクライナとイギリスが揉めている。アメリカ人の中でも野党共和党の支持者の中ではウクライナ支援に対する支持は既に失われているが、それは他の欧米諸国にも波及しつつある。

苦言を呈するイギリス

事の始まりはイギリスの国防相であるベン・ウォレス氏が、自国が1年以上支援し続けているウクライナの態度が横柄だとして次のように述べたことである。

分かってほしいのだが、イギリスはアマゾンではない。

去年11時間かけて車でウクライナまで行き、欲しいものリストを渡されたとき彼らにもそう伝えた。

ウォレス氏がこう言うのには理由がある。ゼレンスキー氏を筆頭とするウクライナの政治家たちは、西側諸国がウクライナを支援するのは当然だとして当たり前のように金と武器を要求し、相手が自分の要求に沿わなければ手厳しい言葉をぶつけてきたからである。

イギリスの国防相であるウォレス氏は反ウクライナではない。むしろウクライナ支援を続けるために、ゼレンスキー氏らの態度が助けにならないと言っているのである。彼はこう説明している。

好む好まざるにかかわらず、人々は感謝を求める。

ウクライナは自国のために他国に自分の武器の在庫を手放すよう説得している状況にある。確かにこの戦争は高貴な戦争で、ウクライナは自国のためだけではなくわれわれの自由のために戦っている。

だが米国議会を説得することが必要なこともある。他の国の懐疑的な政治家たちを説得することが必要なこともある。それは価値あることだと分かっているはずだ。

この発言を聞けば、ウォレス氏が反ウクライナではないことが分かるはずだ。ウォレス氏はむしろ支援が続くようにゼレンスキー氏に必死の呼びかけをしている。

だが何故ウォレス氏はこのような呼びかけをしなければならないのか。例えば、ウクライナは自分の意に沿わなかったドイツの首相をすねたソーセージ呼ばわりしているからである。

ゼレンスキー氏の言い分

だがウクライナは本当に感謝していないのか。ゼレンスキー氏の言い分も聞いてみよう。ウォレス氏の発言に対し、彼はこう答えている。

ウクライナはいつでも感謝してきた。

ウォレス氏が何を言っているのか分からない。これ以上どうやって感謝を表せば良いのか。

朝起きて感謝の言葉を彼の耳に囁やけば良いのか。ありがとう、イギリス。

これがイギリスの有権者にとって誠実な返答だったかどうかは不明である。だがイギリスに駐在するウクライナの大使であるプリスタイコ氏はそうは思わなかったようだ。彼は自国の大統領のコメントは皮肉な言い方で不健全だったと批判した上で、次のようにコメントした。

われわれの関係に問題があるとわざわざロシアに教えてやる必要はないはずだ。ロシアにはわれわれは連携していると教えてやるべきであるはずだ。

ゼレンスキー氏の発言は西側の誰にとっても得にならないとプリスタイコ氏は言っているのである。

結論

ちなみにゼレンスキー氏はこの発言によってプリスタイコ氏を解任した。ウクライナ政権では、まともな人物は解任されるようだ。

プリスタイコ氏の何が悪かったのか。ドイツに対する「すねたレバーソーセージ」発言が当時のウクライナの在ドイツ大使のものだったことを考えると、きっとプリスタイコ氏はイギリスのスナク首相をすねたフィッシュアンドチップス呼ばわりしなかったことで解雇されたのだろう。

世界銀行が56兆円と試算しているウクライナの被害の多くを日本にいる他人の金で支払う気満々の日本の首相(名前は忘れた)が同じ扱いをされる日も近い。彼ならば素晴らしい栄誉だとして総理大臣をすねた寿司に改名してくれるだろう。岸田すねた寿司の誕生である。楽しみに待ちたいものだ。