中国初新型コロナウィルスで航空株暴落継続、絶好の買い場はいつか

ここ連日中国武漢初の新型コロナウィルスの金融市場への影響について報じている。Bridgewaterのレイ・ダリオ氏の見立てでは中国株など直接影響を受ける銘柄は下げ相場が続くが、世界市場全体への影響は限られるということだった。

では直接影響を受ける銘柄の方はどうなっているだろうか。この記事ではまず一番影響を受けそうな航空会社株の動向について報じてゆきたい。

中国の航空株

まずは中国の航空会社だが、中国の航空株については1週間前の記事で中国国際航空と中国南方航空の大手2社に触れている。

そして中国南方航空について以下のように書いている。

例えば2003年のSARSの時には中国南方航空の株価は1.7から1.0まで40%も下落している。

現在の下落幅は18%程度のため、今回の新型ウィルスがSARSと同じ規模で感染拡大するのであれば下落はまだ序盤か中盤ということになるだろう。

それから1週間だが、今のところはその想定通りに動いているようである。まずは中国国際航空のチャートから確認しよう。

前回報じた1週間前より下げ幅を拡大して直近の高値から23%程度の下落となっている。

そして中国南方航空だが、こちらの方がここ1週間の下げ幅が大きい。

高値からの下げ幅は18%から24%に拡大している。中国では空港閉鎖や移動制限などが出ているほか、中国からの渡航を制限する国も出ているため、株価が反応するのは当然だろう。問題はその下げ幅が妥当かどうかである。そのことについては後述したい。

日本の航空会社

次は日本の航空会社を見てみよう。先ずは日本航空である。

12%の下げ幅である。中国の航空株ほどではないが、それでも短期の下げ幅としては大きい。

次はANAホールディングスである。

ANAは12月の時点で既に値が崩れているが、1月の高値からの下げ幅は8%程度となる。JALよりも国際線への依存が少ないからだろう。

アジア、アメリカ、ヨーロッパ

日本では中国よりも下げ幅が少ないが、やはりそれでも下がっている。では他の国々ではどうだろうか。以下は中国本土から近い香港のキャセイパシフィック航空のチャートである。

15%程度の下げ幅で、中国以下、日本以上というところだろうか。感染者の人数で言えば現時点で日本の方が多いのだが、人口比で見れば香港の方が多く、また中国へのフライトへの依存度もキャセイの方が高いだろう。株式市場はある程度は効率的なのである。

次は日本と同程度の感染者を出しているタイのタイ国際航空のチャートである。

16%程度の下落となっている。しかし去年から長らく下落トレンドにあることから、新型ウィルスの影響だけということではないだろう。

次は中国から遠く離れた欧米の会社を見てみたい。以下は米国のアメリカン航空のチャートである。

ほぼ影響を受けていない。一旦下げているがすぐに回復している。

最後にヨーロッパで感染者の一番多いドイツのルフトハンザ航空のチャートである。

14%の下落となっている。日本航空以上の下げ幅である。

結論

アメリカン航空のみほとんど影響を受けていないことは興味深い。米国株の強さということもあるのだろう。中国の航空会社が一番下げ幅の大きい結果となっているが、逆に言えば他の国の航空会社はその国で感染状況が急増すると更に急落するリスクがあるということだろう。中国の状況悪化はある程度織り込まれているため、その意味では中国株が一番リスクが低いとも言える。

また、新型ウィルスが航空株に及ぼす影響といっても半年ほどの間売上が悪化する程度のことだろう。それに20%や30%の株価下落が適切かどうかである。来年か再来年になれば市場は新型ウィルスのことなど忘れているだろう。そう考えると、やはりこれは絶好の買い場なのである。

しかし投資家にとっての問題はいつ底を打つかである。SARSなど過去の例を見れば、こうした銘柄は感染のピークとほぼ同時に底を打っている。ダリオ氏の以下のコメントも参考になるだろう。

一般的にはこうした一生に一度のレベルの災害はまず最初に過小評価され、そして状況が進むにつれて過大評価される。

今はどのフェイズだろうか。過去の例では1ヶ月程度で収まった例はない。感染があと数ヶ月は収まらないとすれば、今はまだ買う時期ではないということになる。以下の記事も参考にしながらタイミングを図ってもらいたい。