世界最大のヘッジファンド、インフレ暴落相場で半年で32%の爆益

当たり前だと言うべきだろう。筆者を含め、年始から株価暴落を予想していたマクロのファンドマネージャーは、レイ・ダリオ氏に限らず皆それぐらいのパフォーマンスを挙げているだろう。

ダリオ氏渾身のトレーディング

Business Insiderの報道によれば、レイ・ダリオ氏の運用するBridgewaterの旗艦ファンド、ピュア・アルファⅡの2022年前半の運用成績は、32%のプラスだったという。

当然ながら、これは以下のように米国株が暴落する中でのパフォーマンスである。

コロナ対策で政府が行なった現金給付などの経済政策によってインフレがアメリカを襲い、中央銀行は株価の下落を承知の上で金融引き締めを行わなければならなくなった。

この状況における株価の下落は、マクロの投資家には明らかだった。筆者も以下の記事で株式の空売りを表明した。1月のことである。

ダリオ氏の2022年のポジション

ダリオ氏のトレードが今年、どういうものだったかと言えば、Business Insiderによればピュア・アルファⅡは金利市場、コモディティ市場、先進国通貨などの分野で利益を上げたという。

金利というのは要するに利上げに直接賭けたのだろう。筆者も株の空売り以外に同じような取引をし、利益を上げている。以下の記事に詳しく纏めてある。

コモディティというのはエネルギー資源か、金属か、農作物か、具体的には分からないが、インフレに賭けて儲けたということだろう。こちらも筆者が1月に始めたのと同じ取引である。

先進国通貨というのはドル高に賭けたのだろうか。あとは株式の空売りが書かれていないが、少なくとも欧州株の空売りポジションがあったことは開示情報により確認されている。

そもそもダリオ氏は以下の記事で「現金はゴミ」「株式はもっとゴミ」とした上で、公の場で空売りを推奨していた。

情報をBusiness Insiderにリークした人物が「空売りで儲けた」とは言いにくかったのだろう。

結論

ダリオ氏の動向は常に報じていたため、ここの読者には意外でもないニュースだっただろうが、しかし半年で32%というのはなかなかの数字ではないか。最高のタイミングでは大きく賭けよというスタンレー・ドラッケンミラー氏のアドバイスが思い出される。

ちなみにドラッケンミラー氏もダリオ氏や筆者とほぼ同じトレードで利益を上げている。

今年はマクロファンドの当たり年である。マクロの投資家であれば当然同じ結論に達しただろう。

付け加えれば、今年ほど簡単な相場もそうそうなかった。金融庁の間違ったアドバイスに大量の個人投資家が従っている状況は、申し訳ないがプロにとっては完全に漁場である。金融庁はいつ謝るのだろうか。