ジョージ・ソロス氏に雇われてクォンタム・ファンドを指揮し、1992年のポンド危機ではソロス氏とともにポンド空売りで莫大な利益を上げたことで知られるスタンリー・ドラッケンミラー氏が、最近のトランプ相場では師であるソロス氏を上回るパフォーマンスを見せていることが話題になっている。
「株式市場」カテゴリーアーカイブ
ジョージ・ソロス氏、反トランプ政治活動の裏でトランプ銘柄に投資
毎四半期恒例のForm 13Fが公開され、機関投資家の2016年末時点での米国株買い持ちポジションが開示された。ジョージ・ソロス氏については2017年の始めから既に報じており、トランプ相場空売りで彼が大きな損失を出したことは以下の記事で伝えた通りである。
しかし、Form 13Fで公開されたポートフォリオ内の個別銘柄を眺めてゆくと、別の側面も明らかになってくる。今回の記事ではその辺りを報じてゆく。
「ネット中立性」という名のインターネット検閲をトランプ政権は規制緩和するのか?
機関投資家のポジションを開示するForm 13Fが公開されているが、ジョージ・ソロス氏のポジションのなかにこの政治テーマに関するものが含まれていたので、先ずはこちらから話す必要がある。
トランプ大統領に服従した自動車産業が得る見返りとは
アメリカのトランプ大統領が自国の自動車産業を批判しているのは周知の通りである。大統領は自動車メーカーが安い労働力を求めてメキシコなどアメリカ国外に工場を作り、そこからアメリカへ輸出をすることで、アメリカで利益を上げているにもかかわらず、アメリカから雇用を奪っていると批判していた。
2016年第4四半期米国GDP内訳: 経済成長が回復、果たしてトランプ効果か
2016年10-12月期のアメリカ実質GDP成長率速報値は1.90%(前年同期比、以下同じ)となり、前期確報値の1.65%から更に回復した。
11月の始めにアメリカ大統領選挙があったこともあり、10-12月期は途中から金融市場でトランプ相場が始まった四半期である。したがって投資家は、この経済回復がトランプ政権への期待によるものか、あるいは別の要因によるものかを見極めなければならない。そのためには内訳を見てゆこう。
ジム・ロジャーズ氏: ロシア市場くらいしか買えるものがない
ジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを立ち上げた著名投資家ジム・ロジャーズ氏が、トランプ相場で不透明になりゆく世界の金融市場についてコメントしている。Business Standard(原文英語)が報じている。
世界中を実際に旅しながら相場観を養ったロジャーズ氏らしく、アメリカのみならずインド、ロシアなどに言及するグローバルマクロ的内容になっている。
レイ・ダリオ氏: トランプ大統領の保護主義は世界恐慌の原因となる
書くべき記事が溜まっているのだが、時間の方が追いついていない。しかし一つ一つ上げてゆこうと思う。
レイ・ダリオ氏率いる世界最大のヘッジファンドBridgewaterは顧客向けの書簡のなかで、激しさを増してゆくトランプ大統領の政策について懸念を表明し、それらの政策が実現すれば世界経済にとってマイナスだと述べている。(Bloomberg、原文英語)
1月2月FOMC会合結果速報: 予想通り政策金利を維持
アメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)は1月31日から2月1日にかけて2017年始めてのFOMC会合を開催し、政策金利を維持することを決定した。決定は全会一致。
トランプ政権: ドイツは「酷く安い」ユーロを利用して他のEU諸国から搾取している
トランプ大統領が貿易摩擦を解消するために創設した国家通商会議のトップであり、対中強硬派として知られるナヴァロ氏が、ユーロ圏におけるドイツの利権を批判している。Financial Times(原文英語)が伝えている。
ユーロ圏がドイツの植民地だと一目で分かる各加盟国の貿易収支比較
ユーロ圏は崩壊寸前である。2010年には欧州債務危機が起こり、南欧諸国の財政は破綻の危機に瀕した。ユーロ圏の失業率はいまだ10%近い水準であり、イタリアやフランスにはユーロ圏やEUからの離脱の兆候が見られる。
しかし何故ユーロ圏はこれほどに混乱しているのか? 移民問題などの理由もあるが、経済的な混乱の原因は、一つの経済指標を調べれば非常に端的に理解できる。それはユーロ加盟国の貿易収支である。