グローバルマクロ投資入門記事である。前回の記事では債券とは何かということについて説明した。債券の価格と金利の関係については理解してもらえたものと思う。
続くこの記事では、国債や社債などの債券の金利が実際に市場でどのように決まるのか、決定要因や計算式は何かということについて説明してゆきたい。
グローバルマクロ投資入門記事である。前回の記事では債券とは何かということについて説明した。債券の価格と金利の関係については理解してもらえたものと思う。
続くこの記事では、国債や社債などの債券の金利が実際に市場でどのように決まるのか、決定要因や計算式は何かということについて説明してゆきたい。
グローバルマクロ投資入門記事である。投資におけるグローバルマクロ戦略とは、世界経済の動向を予想し、株式や為替、債券などに複数の国と市場にまたがって投資するヘッジファンドの投資戦略であり、ここでは金融市場について何も知らない投資初心者が、最終的には機関投資家と同じ視点でグローバルマクロ投資を行なってゆけるように入門記事を逐次書いてゆきたいと思っている。
トランプ相場で米国株が上がっている。インフレと経済成長を反映する長期金利の上昇は途中で止まっているが、株価の上昇は続いている。これは市場がトランプ政権の経済政策について、経済全体に広がることを疑問視しながらも企業にはプラスと考えているということである。
そしてそれは正しい。米国株の水準はやや高いが、まだ高過ぎる水準ではない。しかし、その評価を帳消しにして暴落を呼び込んでしまう可能性のある将来の要因が一つ存在する。ムニューチン財務長官が言及した超長期国債の発行である。
これまでトランプ相場における金利の動向を見事に言い当てている著名債券投資家のジェフリー・ガントラック氏が再びアメリカの長期金利について語っている。Reuters(原文英語)が報じた。長期金利はドルと株価の見通しを決定する非常に重要な指標であり、多くの著名投資家が見通しを語っている。
債券王と呼ばれるビル・グロス氏の相場観について、久々に報じてみようと思う。債券投資家のものとしては最近はガントラック氏のものが興味深かったため、そちらばかり報じていた。彼の「金価格の短期的上昇」予想は見事に当たっている。
今回はJanus Capitalの発行するグロス氏の月間レポート(原文英語)を取り上げたい。
アメリカの金融政策を担うFed(連邦準備制度)は1月31日から2月1日にかけて2017年始めてのFOMC会合を開催し、政策金利を維持することを決定した。決定は全会一致。
2008年の金融危機の後、紆余曲折はあったものの、米国株は順調に上昇してきた。金融危機を受けてFed(連邦準備制度)が直ちに量的緩和を開始し、経済を下支えしたことで、サブプライムローン問題の震源地であったはずのアメリカは日本やヨーロッパよりも早く景気後退から立ち直った。
米国株も金融危機後の底値から大きく上昇し、やはりアメリカの企業は世界経済の低成長のなかでも利益を増やし続けているのか、という印象を持っている投資家が居たとすれば、実はそうではないことを示すデータを知るべきだろう。
2017年は先ず世界の金融市場を俯瞰しなおすことから始めたいと思う。2016年の終盤にはトランプ相場で世界の金融市場は景気回復を織り込む形で推移した。
しかし世界経済は金利上昇という爆弾を抱えている。1980年代のレーガノミクスの頃から金利は下がり続けてきたのであり、経済成長と株高はこの金利の長期下落トレンドに支えられてきたバブルなのである。
こうした状況を踏まえた上で2017年の相場はどうなるのか? 様々な要素が複雑に絡み合う今年の相場では、一つの資産クラスについての予想はほとんど意味を持たないが、先ずは米国株と長期金利について現状分かっていることを纏めたいと思う。
イタリアで1472年に創業された世界最古の銀行であるモンテパスキ銀行に公的資金の注入が決定された。ユーロが導入されて以来、ユーロ圏経済は不安定な状態にあり、その一番の結果はヨーロッパの銀行が抱える不良債権である。
その不良債権を多く抱えたモンテパスキは以前より破綻が指摘されていたが、ついに資金繰りが上手く行かなくなったということである。
ECB(ヨーロッパ中央銀行)の試算によれば、モンテパスキ救済には88億ユーロの資金が必要となるとされ、これはイタリアのGDPのおよそ0.5%に相当する。これがどの程度の規模かと言えば、例えば2008年の金融危機におけるバンク・オブ・アメリカの救済には当時のアメリカのGDPのおよそ0.3%に相当する公的資金が使われたから、0.5%というのは一つの銀行を救う資金としてはかなりの額である。