ECBがマイナス金利とLTROを発表、マネタリーベースを拡大へ

5日に開かれたECB(欧州中央銀行)の会合では、中銀預金金利が0%から-0.1%に引き下げられ、マイナス金利が導入された。これを受けてユーロドルは1.356まで下がり、その後ドラギ総裁の会見が始まると1.3503まで下落、しかしその後速やかに値を戻し、現在では会見前の水準を上回る1.366付近で取引されている。

この会見での一番の要点は4,000億ユーロのTLTRO(局所的長期資金供給オペ)であろう。これは決して少ない額ではなく、マネタリーベースを34%前後引き上げる効果がある。 続きを読む ECBがマイナス金利とLTROを発表、マネタリーベースを拡大へ

ECBの会合前に見るユーロ、ドイツ国債、不動産株

日本時間で5日の20時45分からECB(欧州中央銀行)の金融政策決定会合が予定されている。この会合は、前回の会合でドラギ総裁が金融緩和の可能性に言及したことで非常に注目されている。 続きを読む ECBの会合前に見るユーロ、ドイツ国債、不動産株

[個別銘柄] Fomento de Construcciones y Contratas (BM:FCC): スペインの建設会社、ソロス氏、ゲイツ氏が投資

Fomento de Construcciones y Contratas (MB:FCC)

Yahoo Finance – 15年チャート

概要

Fomento de Construcciones y Contratasはスペインの大手建設会社である。スペインの建設株は、住宅バブル崩壊以降、最高値の数分の一の株価まで暴落しており、現在の欧州における反緊縮財政の動きが業績反転の契機となれば、歴史的な買い場となるだろう。ちなみに本銘柄には、ジョージ・ソロス氏やビル・ゲイツ氏が業績回復を見越して大口の投資をしたことが報じられている。 続きを読む [個別銘柄] Fomento de Construcciones y Contratas (BM:FCC): スペインの建設会社、ソロス氏、ゲイツ氏が投資

欧州は分裂するのか?: 欧州議会選挙後の各国の政治動向

欧州議会選挙のあと、EUが各国に課してきた緊縮財政、低インフレ政策への反発が増し、スペインやポルトガルでは早速雇用創出や減税などへの動きがロイターで報じられている。

とりわけスペインは動きが早く、63億ユーロの雇用創出案と法人税の減税を来週承認する予定である。南欧に資金をシフトした投資家は報われることになりそうだ。選挙の結果も含め、欧州議会選挙後の各国の動向を下記にまとめる。 続きを読む 欧州は分裂するのか?: 欧州議会選挙後の各国の政治動向

ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点

機関投資家の踏み上げ方を、実際の例にしたがって説明する。

以前紹介したワコム (TYO:6727)に機関投資家の空売り残がかなり増えている。30日の時点で、全発行済株式に対し、ゴールドマンが4.04%、ドイツ銀行が1.31%、2行の合計で5.35%の空売りが報告されている。また、空売りが行われた後の27日、クレディ・スイスによる目標株価の引き下げ(800->460)が行われ、この次の日は4.6%の下げとなった。投資銀行のレーティングに律儀に付き合う親切な投資家はいまだにいるものであるが、理性的な投資家にとっては買いの好機以外の何物でもない。 続きを読む ゴールドマンを踏み上げる: 機関投資家による成長株空売りの弱点

欧州議会選挙における反EU派の躍進でユーロ圏は真の経済回復へ

22日から25日にかけて実施された欧州議会選挙では、EUの推し進める財政緊縮策への反発から、フランスの「国民戦線」など反EU派の政党が多く議席を獲得した。これを受けて、ドイツのメルケル首相は加盟国が成長路線を取ることを容認する見解を示した。これは長らく望まれていた、ユーロ圏の真の経済回復への第一歩である。 続きを読む 欧州議会選挙における反EU派の躍進でユーロ圏は真の経済回復へ

個別銘柄フォローアップ: Gecina、CNNC International、平和不動産

以前紹介した個別銘柄の現状を確認する。

順調に上昇しているが、いまだポジションを始められる水準である。ECBの緩和に賭けるのであれば、ユーロ売りではなくこちらだろう。来月にECBが量的緩和を始めない場合は、来月の会合から量的緩和までの間にもう一度買い場が来ることになる。 続きを読む 個別銘柄フォローアップ: Gecina、CNNC International、平和不動産

OECDレポート: ドイツが世界2位の移住先に

OECDによれば(原文英語)、2012年のドイツへの移民の数は40万人増加し、アメリカ合衆国に次ぐ世界2位の移民受け入れ国となった。ドイツは2009年には8位であった。移民のうち30万人はEUからの移民であり、背景には、ユーロ圏の経済停滞のため、東欧や南欧から失業者が職を求めてドイツへと流れ込んでいることが考えられる。

イタリアの失業率は12%、スペインの失業率は25%で高止まりしており、堅調な回復を見せるドイツ経済の労働市場を抑圧し、これが昨今のユーロ圏の低インフレに繋がっていると想定される。

何度も指摘されているように、共通通貨としてのユーロの欠陥は、各国が各国の状況に応じた金融政策を実行できないことにあり、とりわけドイツがインフレを嫌っていることから、ECB(欧州中央銀行)の動きは後手に回らざるを得ない。来月の政策決定会合での対応が期待されるが、このような失業率の高止まりを単純な利下げで抑制することは不可能であろう。

世界の金融市場における分析と実践