トランプ相場の金利急騰、そしてその後の金利低迷の両方を見事に予想したガントラック氏が、米国株の下落に賭け始めたのは報じた通りである。
それに引き続き、CNBCのインタビュー(原文英語、その一、その二)で、米国株が下落する理由や下落幅についても語っているので、そちらも取り上げておきたい。
米国株が市場最高値を更新し続けている。トランプ政権は経済政策に関してまだほとんど何もやっておらず、トランプ大統領の政策実行力が危ぶまれる中、米国株だけは上昇トレンドを続けている。
トランプ相場で米国株が上昇を続けている。トランプ大統領が米国議会との調整に手間取っていることから、トランプ政権の政策による経済成長とインフレを期待して上昇していた長期金利は下落しているにもかかわらず、米国株だけは市場最高値を更新し続けている。
ドルが下落している。ドル円は一時110円を割り込む勢いであり、今は少し反発しているものの、バランスシート縮小という量的引き締め開始を強調したFOMC会合や、良好なアメリカのGDP統計の発表後にもドル安で反応するなど、市場のドルに対する反応はドル円の実際の水準よりもドル安側、つまり低金利側に寄っている。
昨年以来トランプ相場を的確に予想してきたDoubleLine Capitalのジェフリー・ガントラック氏がついに米国株の空売りを開始した。Reuters(原文英語)が伝えている。
米国は金融引き締めを行なっている。市場はまだまともに取り合っていないが、これは2008年以来の量的緩和によって支え続けられてきた株式市場のトレンドを逆回しにする動きであり、その危険性についてはここでも数年にわたって警告してきた。
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏が世界の金融市場のトレンドの大転換を予想している。米国が利上げに加えてマネタリーベース縮小(量的引き締め)を行おうとする中、ダリオ氏もこの金融政策の転換について投資家に警鐘を鳴らしている。
ドルが急上昇している。アメリカの長期金利の急騰が背景にあり、金利が上がったのはFed(連邦準備制度)の計画する利上げとマネタリーベース縮小が原因である。
アメリカが利上げとマネタリーベース縮小という金融引き締めを進めようとする中、米国株と長期金利の動きがやや不穏である。
アメリカの中央銀行に相当するFed(連邦準備制度)は、現在進行中の利上げに加えてマネタリーベースの縮小、つまり量的緩和の逆戻しを行おうとしている。