今後の世界経済を占う上で、投資家であれば必ず見るべき動画を紹介したい。世界最大のヘッジファンドであるBridgewaterの創業者レイ・ダリオ氏による「30分で判る経済の仕組み」である。
この動画は以下の自信に満ちた導入部から始まる。
これは型破りな考え方ですが、30年以上にわたって確かな成果が証明されたために、わたしは世界金融危機を予知して、避けることが出来ました。
今後の世界経済を占う上で、投資家であれば必ず見るべき動画を紹介したい。世界最大のヘッジファンドであるBridgewaterの創業者レイ・ダリオ氏による「30分で判る経済の仕組み」である。
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これは型破りな考え方ですが、30年以上にわたって確かな成果が証明されたために、わたしは世界金融危機を予知して、避けることが出来ました。
最近のドル円急落がよほど堪えたのか、政府も日銀もかなり慌てふためいているようだが、その必死の努力も、そして日銀の追加緩和も、長期的なドル円の展望を変えることはないだろう。その展望とは、アメリカの金融緩和再開によるドル円暴落、そして日経平均の暴落である。
ドル円のチャートは現状このようになっているが、当局の反応から見てゆこう。
著名投資家のジム・ロジャーズ氏がRTのインタビュー(原文英語)で、2016年の世界経済の動向について語っている。
ロジャーズ氏によれば、中央銀行の量的緩和が支えている金融バブルにはいずれ終わりが訪れ、そのバブルが破裂するときには2008年のサブプライムローン危機よりも酷い事態になるだろうと予言している。その理由は世界中で積み上がった負債とマネタリーベースである。
黒田総裁は表面上平静を保っているが、2015年末より明らかに日銀の金融緩和が市場に効いていない。このことについては以前より報じている通りである。
では日銀はもう効果的な追加緩和が出来ないのか? そうかもしれない。しかし効く効かないにかかわらず、手段が完全に枯渇したわけではない。この記事では可能性のあるあらゆる追加緩和の手段について網羅し、金融市場や経済への影響を考察したい。
2016年1月のダボス会議でのジョージ・ソロス氏のインタビューについては既に報じているが、過去の記事に取り上げなかった部分で今後の世界経済の見通しを占うために重要だと思う箇所があったので、再度取り上げたい。以下は1月の記事である。
現在、金融市場は分岐点にいる。世界同時株安の後、米国株は持ち直し、中国バブル崩壊への市場の懸念も後退した。アメリカのインフレ率はエネルギー価格を除けば上昇している。このまますべてが上手く行くのだろうか? 利上げは順調に進むのだろうか? 投資家は判断を下さなければならないが、ソロス氏のアメリカ経済に対する見通しは非常に悲観的である。
そう言ってしまって良いだろう。日本政府は量的緩和が政府の借金を肩代わりしている事実を金融緩和の目的の一つとしてはっきりと認識している。そしてそれは日銀が量的緩和を当分止められない事実を示している。
問題の安倍首相の発言は、国際金融経済分析会合に呼ばれたクルーグマン氏とのオフレコの対話内容に含まれていたものであり、オフレコの議事録が何故表に出てきたかと言えば、クルーグマン氏がインターネット上で公開したから(原文英語)である。余程日本政府のもてなしに礼を欠いた部分でもあったのか。
日本政府は多少慌てているようであるが、直接的な発言は含まれていなかったので大丈夫だろうと踏んでいるようであるので、わたしが代わりに対話内容に暗示されている日本政府の意図を分かりやすく説明して公開しようというわけである。財政ファイナンスに関する部分以外も順に書いてゆく。
まだドル円の上昇を長期トレンドと信じている投資家も居るのかもしれないが、そろそろ真逆の見通しを真剣に考え始めるべき頃合いだろう。
ドル円に関しては2015年末よりドル高トレンドは反転すると主張してきたが、最近の動向を見ていると、量的緩和が行われている円やユーロがむしろ買いである可能性があると思うようになってきた。つまりドル高が終わりを告げるだけでなく、円安も危ういということである。両サイドからの圧力はドル円にとって厳しい状況となるだろう。
これはかなり古い情報なのだが、麻生財務相や財務省の考え方を端的に示しているので、一度取り上げておきたい。
この動画は2010年に麻生太郎氏が日本の債務問題について語ったときの様子であり、麻生氏は日本がギリシャのような財政破綻に陥る可能性を否定すると同時に、現在では驚くべきことだが、日銀による財政ファイナンスを明確に肯定している。
3月10日、ECB(欧州中央銀行)は政策決定会合を行い、マイナス金利の更なる利下げと量的緩和拡大の追加緩和を発表した。市場予想も上回る満額回答の緩和プランだったのだが、市場の反応はユーロが反発、欧州株は下落というネガティブな結果であった。
2015年後半からの世界同時株安以降、中央銀行の存在感はほとんど市場に無視されており、今回の結果は驚くほどではないが、量的緩和の拡大という明らかな追加緩和が市場に無視されたという事実は、やはり相場の重要な転換点を暗示しているのだろう。
本稿では今回の追加緩和の詳細とその後の市場の動きを俯瞰したうえで、それらが2016年の相場に対して持つ意味を考えてゆきたい。